2006年3月9日木曜日

母のめまい

 何年かぶりに、メニエール(めまいの病気)で母が救急車に乗った。 妹が駆けつけて、いろいろしてくれたようで大変なことにはならなかったが、 昭和18年生まれはもう丈夫な体を持っていないので非常に心配だ。 心労だろうか。考えすぎて心配しすぎるところが有るから、もっとしばしば帰って 安心させてあげようと思う。 

なんびとでも無い、今は老いて小さく弱くなってしまった母ではあるが、 小さかった僕にとっては正義のすべてであり、美であり、道であり、 母が父を愛する姿は女性の鑑だとおもってきたのだから、  こんな、何もできない僕でも、やはり、静かな老後を過ごさせてあげたいのだ。 僕にできる親孝行はそれくらいしかない。    いつもの立ち飲みで、仲良くしてくださっている大先輩が話してくれた。

その先輩はいま、52歳。 いま居られる会社で、来月、代表取締役に就任されることが決まった。 感無量の喜びの中、想ったのは、母上のことであったそうだ。 この方が社会人になられるとき、母上が、「これくらい持っていないと」と 作ってくださったらしいのが、実印だったそうだ。

ご両親が名づけたいとしい息子の名前を彫った、大切な実印。 

ご自分でおっしゃるには、

「私は普通のことしかしてきていないですよ。 目だってすごいことをやってきた覚えが無いのに、こんな風に、サラリーマンとして最高の 出世をすることができたのは、母親の加護があったからですよ。そうとしか思えない。」

九州でいま、ふせっておられるお母様に、今月報告に行かれるのだそうだ。 

 

私も、母が元気なうちに、泣いて喜ぶような親孝行をしたい。 親父の時には間に合わなかったので。   

3 件のコメント:

  1. まるさん、こんにちわ!

    この記事読んで、コメント書く前に母に電話しました。
    先週、留守のときに電話があったけどそのままにしておいたので・・・。
    ちょっと気になってたんですよね、ありがと。

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  2. pekoさんコメント有難うございます。
    季節の変わり目は老人には厳しいようです。
    母からは絵文字たっぷりのメールで「もう大丈夫!」って来てました。
    おなかが焼け付くような、心配で不安な時間が終わって、元気な様子を知ったら、ものすごくうれしいですね。
    よかったよかった。

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  3. zin20さんこんにちは。
    変わり目に気をつければ後は待ちに待った春ですね。

    季節を愛でる心を僕にくれた父母に感謝の今日この頃です。

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