フェリーニの「道」を観た。
すばらしい映画なので、56年も前のモノクロのイタリア映画に
アレルギーさえなければぜひぜひ観ておくべきだとおもう。
遅かったが観てよかった。今ならDVDを買っても安い。
言い尽くされた賛辞は割愛するが、ザンパノはジェルソミーナを
最初から心のどこかで大切に思っていたんだと感じた。
そういう気持ちをうまく表現できない、伝えるタイミングをのがす、
ほかの事にまぎれてしまうというのはよくあることじゃないかと感じた。
いつもにも増して感情移入してしまい、ラストシーンでは嗚咽をおさえられなかった。
そして極めつけはそこにトドメを刺すあのメロディー。ぶっ倒れるかと思った。
モノクロなのに色彩感がある。脚本も演出もカメラも、すべてがひとつに束なって、
メインテーマを表現するのに集中している感じ。